ユニクロの伝説のCM、紀伊国屋のブス文書問題[大企業の黒歴史③ 様々な日本企業編]

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

良い企業であればあるほど、後の成功の糧となった素敵な「黒歴史」を持っているのではないかと、
任天堂やApple社の「黒歴史」を紹介してきたこのシリーズ。

今回は総集編として様々な日本企業の「黒歴史」を紹介いたします。

(なお、私たちが勝手に黒歴史だとしているだけで、当人達はそんなこと微塵も思ってない可能性はあります)

株式会社ファーストリテイリング

みなさんご存知、ユニクロ。実は1976年の創業と、意外と老舗な企業です。
1990年代後半の事業転換以降、日本のファストファッション業界を牽引する存在として常に一線で活躍し続けているファーストリテイリング(FR)ですが、実は成長過程で事業の多角化に失敗した歴史がありました。

市場を席巻した「フリース」の大流行が去り、ユニクロが低迷期に入った時期である2002年。
そんな折にFRがリリースした「SKIP」というサービスは、高品質で安全な野菜を会員制の定期購入クラブやECショップ、移動店舗での販売を行うといったものでした。

しかし、今でこそ高級野菜の定期購入サービスはそれなりに規模のある市場となりましたが、当時広く一般に理解されることは難しかったようです。
価格の高さや、会員サービスの使いづらさ、「服屋」が野菜を得るイメージの無さなどもネックとなり、結果として想定収益の半分にも届かず、28億円の赤字に終わってしまいました。

ちなみに当時「SKIP」を手がけていた柚木治さんは、現在FRの低価格ブランド「GU/ジーユー」の社長として大成功を収めています。

ユニクロの伝説のCM

1990年代のユニクロのCMです。特に言うことはないです。

赤城乳業株式会社

みんな大好き「ガリガリ君」。年間4億8千万本も売れている(2013年)大ヒット商品ですが、ちょいちょい変な味出してますよね。「コーンポタージュ味」とか「クレアおばさんのシチュー味」とか。
「コーンポタージュ」味は話題になり売れすぎて販売見合わせにまでなりましたが、こちらの商品は公式の黒歴史らしいです。

シンプルに不味くて売れなかったとのこと。「社内にもおいしいという人間はいなかった」らしいです。

株式会社紀伊国屋書店

ちょっと深刻な黒歴史。
これなんだと思います?

・女子社員採用にあたって留意すべきこと
企業は人なり。そして採用は高価な買物である。良いもの、良く育つもの、適正に長もちするものを選び、粗悪品、欠陥品を掴まされてはならない。1.採用不可の女子(1)ブス、絶対に避けること。
(2)チビ、身長百四十センチ以下は全く不可。
(3)カッペ、田舎っぺ。
(4)メガネ。
(5)バカ。
(6)弁が立つ。新聞部に属していたものはよく観察すべし。
(7)法律に興味をもつ。前職・専攻課目・関心事に注意。
(8)慢性の既往症。再発の怖れだけでなく、疲労し易いので不満を抱き易い。(第98回国会/衆議院予算委員会第四分科会/第2号/1983年3月5日/土井たか子議員の国会質問から抜粋 ・整理)

実はこれ、1983年当時紀伊国屋書店の社外秘文章として見つかった、採用基準に関する書類です。
説明不要の男尊女卑、差別と偏見のデパートみたいな文書ですね。

この文章が土井たか子議員によって国会で取り上げられたことがきっかけの1つとなり、3年後の1986年に男女雇用機会均等法が成立しました。

Second Life

もう知らない人もいるかもしれませんが、アメリカのLinden Lab社が運営するインターネット上の仮想空間です。
このソフトウェア自体は未だに世界中で数十万人が利用しており根強い人気があるのですが、何より日本国内での展開が「黒歴史」でした。

運営開始の2003年より遅れること4年、インターネット上の仮想空間という新しさに目をつけた電通が「仮想空間上での広告」の取り扱いを開始するに伴って、2007年ごろから日本国内での報道が過熱。一時期はインターネットにあまり親しみのない人も巻き込み、一大ブームとなりました。

SecondLife専門のコンサル企業なども現れ、多くの有名企業が仮想空間での広告掲出のため参入しましたが、一方でユーザーのリテラシーが教育される機会は少なく「仮想空間の中で何をしたらいいのかわからない」と半年も経たずして日本人ユーザーは続々と離脱。プロモーションを仕掛けた電通も2年後の2009年には撤退。

まさに実体のないブームを作り上げ、自然崩壊し、今となっては知っている人の方が少ないと、散々な結果に終わってしまったのでした。

終わりに

以上3本の記事に渡って紹介した、様々な大企業の「黒歴史」。
毎回記事の結びで「失敗は成功の素」以上のことが言えずに苦しんでます。

当たり前ですが、今の成功があるからこそ「黒歴史」を笑い話にできるという側面はあるでしょう。その「黒歴史」的な状況によって倒産してしまった企業や、今まさに「黒歴史」的状況の渦中にあるにも関わらず気づいていない企業もあるはずです。

今成功している会社の「黒歴史」を知ることで、その会社に今後困難な状況が訪れても立ち向かって克服する力を見極められるのではないかと、そんな感じのそれっぽいまとめで記事を締めたいと思います。

あわせて読みたい